情報活用コラム「つなぐ」

講演 『情報活用のKEY。それはデータ連携基盤』聴講レポート(「クラウド・IoT 時代の データ活用戦略セミナー」 より)
  • DataSpider Servista

講演 『情報活用のKEY。それはデータ連携基盤』聴講レポート(「クラウド・IoT 時代の データ活用戦略セミナー」 より)

2016年7月21日、ベルサール九段にて開催しました「クラウド・IoT 時代の データ活用戦略セミナー」では、識者の方、ユーザ企業様、および各サービスベンダや製品ベンダの方々に登壇を頂き、クラウド・IoTが当たり前となる今後に向けてIT活用やデータ活用の現在と未来について講演いただきました。

以下、セミナーから、株式会社ワイ・ディ・シーの尾見 研一 氏による講演の内容を紹介します。

ご登壇頂いた尾見氏は、東京理科大学 工学部 経営工学科を卒業後、UNIXのアプリケーション開発に従事、その後、電力会社向けの配電自動化システム開発を従事、IPv6スタックや組み込み系の開発や、製造情報活用事業に従事、現在はITエキスパートとして、製造現場の情報収集や情報活用のコンサルティングに従事されています。

事例:IoT夜明け前

講演ではまず、製造業の従来からのIT活用における、「IoT的な取り組み」が紹介されました。

電力事業:配電線自動化システム事例

発電所で発電された電気が送電される末端、変電所と個別の家庭を結ぶ「配電線」をコントロールするシステムの事例です。

電力会社の支店や営業所等に設置された「配電線自動化システム」から中継回線を通じ、配電線の状態が監視可能になっています。一営業所あたり、3000~5000カ所の配電線の監視ポイント(配電用開閉器)が常時監視されています。配電線で事故が起こった際には、このシステムにより事故区間を自動検出、正常動作している配電線の経路(健全区間)へ自動切り替えを行うことで、停電時間の大幅な短縮と、自動化による省力化が実現しています。

エネルギー事業:設備の遠隔監視による保全

顧客設備に納入した装置やPLCに通信モジュールを内蔵したゲートウェイ装置を配置しておき、設備の稼働状況のデータをDWHに蓄積、DWH上(YDC社 SONAR )で分析を行い、設備保全に役立てている例です。

DWH上に情報を集めることでデータが容易に取り扱えるようになることで、思考錯誤しつつ多角的な分析が可能になり、さらにそこから得られた分析パターンを分析パターンとして蓄積することで傾向の把握が容易になり、予防措置の実施などに役立っている例です。

化学事業:検査装置と加工装置の連携

複数の工場にまたがった生産工程を持ち、また工場内で別々に配置されている加工装置と生産装置、それぞれの情報を(DataSpider Servistaにより)収集し、DWH上に一元化、迅速・多角的かつ継続的にデータ解析を実現できるシステムを実現した例です。

工場をまたがっていること、工場内でも、結果を測定する検査装置と、作業をする加工装置が離れていることから、分析するためには、別々の場所から収集した情報を紐つけしておく必要があります。そこで、収集時に関係するデータを紐つけて解析をしやすい形にしてDWHにストアすることで、工場や装置にまたがってのデータ解析とデータ活用が可能になり、製造品質向上のためのPDCAサイクルが改善しました。

さらには、データが集約されることで活用・参照しやすくなり、利用しやすい形で分析結果が提供されることで、全部門でデータを直に見て考えられるようになりました。その結果、データ活用が進むとともに部門間の関係性も高まり、部門間のコミュニケーションも活発化を図ることもできました。

これからのIoT時代について考える

次に、ここまで見てきた、従来のIT活用における「IoT的な取り組み」を踏まえて、これからのIoT時代のデータ活用について、およびデータ連携基盤の必要性について紹介がありました。

「データ収集」「データ通信」「データ活用」

従来の「IoT的な取り組み」のシステムをモデル化すると、データ活用は「データ収集」「データ通信」「データ活用」の三つのプロセスに整理することができます。これは今も昔も変わらないことで、これまでだけでなく、これからのIoT時代においても変わりません。

これまでも様々なデータが収集され活用されていましたが、IoT時代にはデータ収集がより容易になり、今後はより大量のデータを容易に取り扱えるようになります。ビッグデータを分析し活用することや、AIを利用したデータ活用も行われるようになります。

データ連携基盤が必要

IoT時代の今後のデータ活用においては、スピーディーな変化への対応を可能にする「データ連携基盤の導入」が大事になります。

データが無ければIoTは活用できません。ですから、データをしっかりと集める必要があり、例えば他社からもデータを集める必要があります。しかし、データを集めるために様々な連携処理を作ってゆくと、連携先が増えるたびに連携処理がどんどん増え、網の目のようにからみあった複雑な連携処理が出来上がってしまい困ったことになります。そこで、そうならないために「データ連携基盤」が必要になります。

データ連携基盤により実現すること

データ連携基盤を導入することで、「システムの変化に柔軟に対応」することや、複雑になってしまいがちな連携処理を疎結合に「シンプルな連携」として実現すること、連携処理の「運用や管理を一元化」できること、リアルタイム性が必要なデータを必要な時に活用できる「リアルタイムな連携」の実現が期待できます。

スピーディーに変化に対応するには、戦略的IT基盤としてデータ連携基盤の導入が必要で、紹介した事例では、データ連携基盤として「DataSpider Servista」によりデータを収集し、データ連携基盤を通じて「YDC SONAR 」によりデータ活用を行っています。

フィードバック

データを収集し分析した後、得られた結果を現場で役に立てる「フィードバック」が求められます。

フィードバックの要素には「時間」「自動化」「分析」「ルール」「制御」などがあります。また、フィードバックには、データ活用で得られた結果からシステムが自動的にアクションをする小さなフィードバック(自動フィードバック)と、結果を人に知らせる大きなフィードバック(マニュアルフィードバック)があります。

自動フィードバックでは、人工知能やルールエンジンを使って収集したデータから自動判断を行います。プロセス実行を自動的に調整し、さらには本当に危険な予兆を発見した場合には自動的に処理を停止することもあります。マニュアルフィードバックでは、ランプでアラートを知らせるなど人に通知を行い、人が分析を行ってプロセス改善を行います。

ストーリーを考える必要がある

講演は最後にストーリーの必要性について紹介がありました。

「IoTに取り組む」ということで予算を取ったものの、「とりあえずデータを集めました」だけが結果では、十分な結果であるとは言われないのではないでしょうか。そうならないように考えてデータ活用に取り組む必要があります。

このようなデータを集め、集めたデータを分析してこのような分析結果を出す、分析結果から現場にこういうフィードバックを行う。データ活用を成功させるためには、このようなストーリーを考えて取り組む必要があるとして、講演は締めくくられました。

HULFT
アプレッソの製品をご体験ください
pcimages
体験版・評価版をお試しください

アプレッソでは、お気軽に製品の機能を体験いただける「DataSpider Servista」「DataSpider BPM」の無償体験版をご用意。また「Thunderbus」、「PIMSYNC」を加えた4製品で、導入を検討される方向けの無償評価版をご用意しています。

体験版・評価版のご案内
無料体験セミナー・有料トレーニングを実施

アプレッソでは「つなぐ」を体験できる無料セミナーを開催。また、すでに「DataSpider Servista」「DataSpider BPM」を導入されている企業の方に向けて、製品をさらに使いこなすためのトレーニングも定期的に実施しています。

ページトップ