三井物産株式会社
グループ経営、グローバル経営の強化へ向けて
関係会社の経営指標のモニタリングを
DataSpiderが縁の下の力持ちとなって効率的に実現
グループ経営の強化へ向けた、経営指標のモニタリング
三井物産は輸出入や国内外における多様な商取引の仲介役を務めています。マーケット情報の収集や分析、取引先の与信管理、商取引をサポートするための金融機能や輸送サービスなど、多角的なサービスを提供しています。さらに新規事業の開拓や合弁事業の設立などにも積極的に関与し、常に新しいビジネスを推進しています。その強さと総合力を支えているのが、国内外に広がる関係会社ネットワークです。
一口に関係会社と言っても業種・業態から所在地まで多種多様であり、また、連結対象子会社から持分法の適用となる子会社など様々です。こうした多様な関係会社のグループ経営を強化するために、関係会社の経営管理を「いかに効率良く的確に行えるか」が三井物産の抱える課題の 1つでした。
従来は、各関係会社を管理する担当部署がBS・PLや概況を各社各様のフォームでバラバラに集めて、個別に管理を行っていました。そこで、経営目標の達成に向けたプロセスの実施状況を測定する KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を導入し、重要な関係会社に対して管理の手法を標準化し、情報の収集、モニタリングできる仕組みを作ることで解決しました。
各社各様の経営指標を効率的に収集でき、短期間で開発できる「DataSpider」
関係会社の重要な経営指標は経営環境や事業形態により各社各様であり、同時に経営環境の変化のスピードも従来に比べ非常に早くなっており、短期間で効率的に導入できることが必須条件となります。従って、以下のような要件を満たす必要がありました。
- 各社各様の経営指標に対応できる柔軟な入力方法
- 各社が抵抗なく利用できる使い慣れたツールの利用
- 導入決定から短期間(2 ヶ月)でモニタリングを開始できること
そこで、データを入力するツールとしてExcelを、データを収集するツールとしてMailを活用することにしました。ExcelもMailも各社で共通して利用されている使い慣れたツールであり、さらに、Excelは各社各様の経営指標を入力する為の柔軟性を確保できるツールでした。また、各社各様の経営指標データをデータベースへインポートする際には、データをXML化することで対応することにしました。
こうした方針のもと、データを連携するツールの検討に入りました。比較検討の結果、Mail、Excel、XMLとの親和性が高い「DataSpider」を採用することに決定しました。また、「DataSpider」はGUIの開発ツールで生産性が高く、短期間で開発するという要件も満たせました。
三井物産株式会社情報戦略企画部の林郁夫氏は、「DataSpider」を選んだ理由を次のように語ってくれました。
「1社1社異なる経営指標を持つ関係会社のモニタリングの仕組みは、共通の入力画面や単純なデータ収集のシステム構築では対応できませんでした。しかし、「DataSpider」でデータ連携を行うことで、その違いを吸収することが可能になりました。また、経営指標は一度決定されても、経営環境の変化や社内の重点施策が変われば、随時変更する必要がありますし、このシステムに加わる関係会社の数も増えてきます。そういうときにも、ノンプログラミングで生産性の高い「DataSpider」なら迅速に対応できると思いました」
関係会社の負荷を軽減しながら、経営戦略の可視化という目的を達成
「関係会社側は、ExcelやMailといった使い慣れたツールを活用するので、関係会社に教育のための手間やコストを負担させることもありませんでしたし、利用者の作業負担を極力増やさないようにすることが出来ました」(林氏)
データを入力したExcelシートを関係会社のユーザがメールで送信すれば、その後の処理は全て「DataSpider」が自動的に処理し、データの収集からデータベースへの格納まで全ての作業が無人化/自動化されます。その結果、関係各社の経営指標を、関係者にスピーディーに、かつ確実に知らせることが可能になりました。
今回のような場合、一般的にはExcelのデータからCSVやXML形式に変換した後にデータ送信やアップロードを行いますが、「DataSpider」はそうした手間を一切かける必要がなく、メールに添付されたExcelファイルから直接必要な情報を収集することが可能です。見た目の良さや入力のしやすさのためにセルを結合しても、「DataSpider」は結合したセルにも対応しているため、そのまま難なく読み込み次の処理へとつなげることができます。
また、経営指標の数値が更新されたり異常値を示した場合には、「DataSpider」が自動的に検知し、アラート・メールを関係者へ送信します。経営状態の変化を素早く察知でき、迅速に対応できるようになったのです。
「グループ経営の視点から、関係会社の重要な経営指標を管理することが課題でした。「DataSpider」を使うことで、誰でも使えるExcelとMailを活用して、スピーディーかつ効率的に経営戦略を可視化するシステムを構築することができました」(林氏)
GUIでコーディング不要。早く、確実に開発できる
三井物産にとって「DataSpider」の一番の価値は、関係会社から効率的に経営指標データを収集し関係者へ知らせるという作業を、自動化/無人化できたことです。しかし、それだけに止まらず、システム開発側にとってもメリットがあったと、SIを担当したネクストコム株式会社の杉山洋規氏は「DataSpider」の価値を語ります。
「開発側にとって、GUI画面で開発できコーディングが不要であることは、大きな魅力です。直感的で分かりやすいインターフェイスなので、使うにあたって特殊なトレーニングや準備を必要とせず、すぐに開発に取りかかれるからです。また、プログラミングをする場合、コーディングの手間だけではなくプログラムのテスト検証でさらに手間が増えてしまいます。これがシステムの品質を落とす原因ともなります。「DataSpider」を使えば、コーディングミスからくるバグの発生もありませんし、テスト量も少なくてすむのです」
つまり、「DataSpider」を使うことで、早く、確実なシステム開発ができるということです。短期間で開発できることは、結果として、低コスト化にもつながります。
「今回のモニタリングの仕組みは、一般的には、表示側の分析ツールの方に注目してしまいがちです。しかし、「DataSpider」のような縁の下の力持ち的な存在がないと容易に実現できなかったと思います。「DataSpider」のおかげで、データの収集・加工・伝達という一連の仕組みを自動化することができました」(杉山氏)
「DataSpider」を使い、対象関係会社200社に向けて拡大
今回の経営指標データの収集とモニタリングは2004年から稼働を開始し、必要性の高い企業から順次展開し、現在約90社が活用しています。林氏によると「これまで2年間に渡りシステムを運用しましたが、障害は一度も発生していません。パフォーマンスも問題ありません」と、稼働状況は万全ということです。
今後はさらに、このシステムを展開する関係会社を増やし、1年後には対象関係会社を200社程度まで増やす予定です。新たに1社へ展開するために2ヶ月程度時間を要しますが、これは各社各様の経営指標の設定に時間がかかるためで、システムに関しては3週間程度で設定ができます。その多くは分析ツールの設定に費やし、「DataSpider」の設定に関してはテストを含めて3日程度で済むとのこと。「非常に効率的にメンテナンスできる」と評価をいただいています。
「最近では『見える化』とも言いますが、経営情報を収集して経営戦略の可視化を図ることが重要となってきています。周囲の環境が変化していくなか、監視する経営指標も柔軟かつ適切なものを選択していかなくてはなりません。今後は、関係会社から得る情報も、経営指標データだけでなく様々な情報へ拡大していきたいと考えています」(林氏)
この様に収集する情報の範囲を拡大していく際にも、「DataSpider」の開発生産性、保守メンテナンス性が有効と判断いただいています。
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