A P P R E S S O N o w! No.8 掲載記事
6月27日に、京都大学情報学同窓会「超交流会」に参加してきました。
私自身は慶応義塾大学出身なので、京都大学のOBというわけではないのですが、「CTOのから騒ぎ」というパネルディスカッションのパネラーとしてお声がけいただいたので、せっかくなので他のセッションもいくつか聴講してきました。また、イベント前日には講演者同士の交流会の場として、京都で最も大きい禅寺である妙心寺の、宮本武蔵が悟りを開くきっかけとなった国宝「瓢鮎図(ひょうねんず)」で知られる退蔵院での懇親会にも参加してきました。
今回は少しITの話から離れて、超交流会と、前日の妙心寺の懇親会で印象的だった話を書いてみようと思います。
■ 妙心寺 退蔵院での懇親会
妙心寺では、副住職の方から退蔵院の説明を受けたのですが、ここで印象的だったのは、昔、妙心寺が雨漏りした時の話でした。雨漏りしたとの知らせを聞いて、一人の弟子はざるを持ってきたそうです。もう一人の弟子は鍋を持ってきたそうです。雨漏りの対策として有効なのは鍋ですが、鍋を持ってきた弟子はこっぴどく叱られたそうです。それは何故か?
答えは、「すぐ来なかったから」だそうです。
上の例は厳密には禅問答ではないそうですが、禅問答とはこの例にあるように、ある問いを通じて、大切なことに気づいていくプロセスだそうです。副住職ご自身の体験としても、目の怪我をして入院した際、友人が本を持ってきてくれたそうです。目を怪我していたので読めなかったけれど、まず駆けつけてくれたことがとにかく嬉しかった、と話していました。
■ 栗城さんのセッション
超交流会で参加したセッションの中で一番印象的だったのは、登山家の栗城さんのセッションでした。
栗城さんはエベレストなどの8,000m級の山を単独無酸素登頂されていて、以前からネットでも有名だったので、私もYouTubeで動画を何度か観させていただいていました。栗城さんは上京してきたものの、ニートに近い生活をしていたのが、今では登山費用1億を超えるプロジェクトも動かせるようになったそうです。何もないところから夢を実現するためにはどうすれば良いのか、ということについて、栗城さんは「叶うという字は10回口にすると書く。夢を叶えるには毎日10回口にすること。」と話していました。
妙心寺副住職の話と、栗城さんの話に共通するのは、「まず口にしたり、行動したりすること」が大切だということだと思います。私たちは普段の仕事や生活の中で、考えすぎてなかなか行動しないことがあったりもしますが、行動や提案、発言を踏みとどまりそうになったときには、副住職と栗城さんの話を思い出そう、と心に決めた6月の京都出張でした。
(APPRESSO Now! 2010年7月7日 第8号)







