小野和俊の「イマドキ」コラム

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第2回 クラウドの現状やアプレッソの取り組み

  

2010-01-22

A P P R E S S O  N o w!   No.2 掲載記事

今回は「クラウド」をテーマに、少し技術的な話も交えながら、クラウドの現状やアプレッソの取り組みなどについてお話ししたいと思います。

先日某所のセミナーで早稲田大学の丸山不二夫先生が、クラウドの現状を「2009年は疑問から関心へ、2010年は関心から受容へ」とおっしゃっていましたが、エンタープライズ分野でのクラウドの活用、という観点から見ても、従来からの Amazon や Google、Salesforce に加え、エンタープライズ分野 でのキープレイヤーのマイクロソフトも WindowsAzure の本格稼働を開始、続いてAmazon もクラウドの国内でのサポート体制強化を発表と、昨年末から今年の年初にかけて、クラウドをエンタープライズで活用していくためのインフラが急速に整ってきています。

米国でも、「2010年から2011年にかけて、エンタープライズITの分野でのクラウドはキャズムを越える」という記事がTechCrunchに掲載されたりと、エンタープライズ分野でのクラウド活用の勢いはとどまるところを知りません。

クラウドのテクノロジーは、スケールアウトの自動化や大規模分散処理の実現、運用コストの削減など、いくつものメリットをもたらします。
そして、インターネットのコンシュマー向けのサービスから生まれてきたクラウドのテクノロジーの多くは、エンタープライズの分野にもそのまま応用することができます。

一方で、クラウドにメリットがあるからといって、ユーザー企業から見てあらゆるシステムがクラウドで稼働することが常に望ましいわけではありません。例えば動画配信サービスを考えてみると、すべてのシステムをクラウド上で動作させることも可能ですが、動画コンテンツのような大容量データはクラウドに配置し、動画の閲覧履歴や購入情報といった個人情報は社内で管理したい、という要求もあるでしょう。また、すでに投資を行ってきた既存システムを活かしつつ、スケールアウトの要求が特に強い箇所や、コスト効率が要求される箇所のみクラウド上で新規開発を行って置き換えていきたい、というケースもあるでしょう。一つのシステムの中で、価値ある既存資産と、クラウドの利点との両方の価値を最大限発揮していくわけです。

さらに、クラウドの技術の中には、データの即時一貫性が取れないものもあるため、要件的にクラウドに乗せにくかったり、クラウドに乗せてもクラウドのメリットが活かしにくい場合もあります。
 

こうした、「すべてを移行するわけではない」状況の中で、従来通りオンプレミス(社内運用)に配置されるシステムと、クラウドに移行するシステムとの間の連携が必要になってきます。そして、アプレッソが1年ほど前から最重要テーマとして取り組んでいるのが、この「クラウドとオンプレミスの連携」をDataSpiderで簡単に実現するための各種機能の開発です。

すでに、Amazon、Google、Salesforce、WindowsAzureそれぞれについてアダプタの開発が進んでおり、特にWindows Azureについては、wipse(windows Plus services consortium)において、昨年夏の時点でDataSpiderを用いたクラウド - オンプレミス連携の実証実験が成功し、2月23日、24日のマイ クロソフトの「Tech・Days」ではさらに進んだ実証実験の紹介とデモンストレーションを行う予定です。

そして、来月以降、クラウドに接続するアダプタが順次製品としてリリースされ、この先数ヶ月で4大クラウドプラットフォームすべてに対して、クラウド- オンプレミス、複数のクラウドをまたがる連携などが、従来のDataSpiderと同じ要領で、ノンプログラミングで簡単に実現できるようになります。もちろん、これらのクラウド接続アダプタは、既存のすべてのアダプタと相互接続が可能です。
このあたりのDataSpider関連の話は、2月10日のアプレッソの事例セミナーでもご紹介しますので、お時間と興味のある方はお立ち寄りください。

アプレッソが設立以来DataSpiderの開発に注力してきたのは、「データの格納場所とシステムの差異を意識せず、シームレスに、簡単にデータ連携を実現する」IT環境を実現するためです。

クラウドの時代にも、この初心を貫き、クラウドとオンプレミスのシステムの相互連携をノンプログラミングで実現できるプラットフォームをいち早く提供していきます。

後半少し製品の話が多くなりましたが、クラウドの時代には様々なことが変化してきます。データの保存方法やモデリング一つとっても、従来のRDBをベースとしたものから、クラウドの利点を活かしたキー・バリュー・ストアを使うケースが増えてきますし、システムのアーキテクチャもかなり変わってきます。この辺りのテーマについては、この連載でも追って触れていきたいと思います。

(APPRESSO Now! 2010年1月22日 第2号)

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